姫路黒桟革とは

about

天然皮革の魅力を引き出す「なめしの技術」と「皮革の吟面の美しさを活かした厳しい塗りの技術」二つの技術からなされる芸術品です。

国産黒毛和牛を使用して日本古来の伝統技法である『なめしの技術』と『漆塗りの技術』を融合させたのが姫路黒桟革です。『革の黒ダイヤ』の異名を取る黒桟革は、まるで小さなダイヤの粒を無数に散りばめたように美しい。また摩擦に強く現在では剣道の胴胸などの武道具に使われ、戦国時代には大将クラスの甲冑に使われていたと言われる代物です。

黒桟革が出来るまで

坂本商店では「なめし」から「加工」までを一貫生産しています。
黒毛和牛の原皮を脱毛し、白くなめし植物からとった「渋」を浸透 させます。
ここ10年近くはタンニンなめしの技術も取り入れました。次に液状の鉄を浸透させます。
液自体は黒くありませんが、渋と鉄が 化学反応を起こし茶色の牛革が黒くなっていきます。

黒桟革のシボの表情には、型押し・極上黒桟(手もみ)・「極」 が有ります。
シボに手作業で漆を施し、乾燥と塗りを繰り返します。幾層にも塗り重ねることで漆の光沢とボリューム感が生まれ、黒の艶に深みが増します。
革に漆を塗るのに要する期間は約1ヶ月半。 手作業で漆を塗り、湿度と温度を厳しく管理した室(むろ)という部屋で48時間乾かします。

その工程を10回前後くり返してようやく、このツヤやきらめきが現れ、革に“風格”が備わるのです。
こうした手間をかけて完成した黒桟革は数少なく、専門の職人でも月に20枚程度しか作れない大変希少なものです。

坂本商店について

1923年、兵庫県姫路市にて創業。主に剣道の防具に使われる黒桟革を製造しておりま すが、防具の市場が縮小してきた2000年代前半よりファッション業界に進出し、新規 市場を開拓。2014年に出品した香港APLF展示会では日本人初となるベストニューレザ ー部門グランプリを受賞、さらに2016年パリで開催されたPremiere Vision Parisではレザー部門でハンドル賞を受賞し、審査員に「サムライ以来の伝統的な革を、かばんや靴 などの現代ファッションの域に高めた」と高く評価されました。

2014年香港APLF展示会

皮革素材・製造技術展2014でベストニューレザー大賞受賞

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2016年Premiere Vision Paris

PVアワードのレザー部門で、ハンドル賞を受賞

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